ぼくのゲーム棚

プレイし終わったゲームの要点を、本当の要点だけに絞って書いておく

『いけにえと雪のセツナ』の要点レビュー

■『いけにえと雪のセツナ』
発売:スクウェア・エニックス  開発:Tokyo RPG Factory
発売日:2016年2月18日 ハード:PS4、PS Vita (Vita版をプレイ)
クリア時間:20時間程度

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●雪国のあたたかさ

舞台は雪国。
はじめから終わりまで、ずっと雪の降る情景が続く。

しんしんと雪が降る情景にマッチしたピアノ一本のBGMは、
切ないながら温かみのあるメロディー。

雪景色に差し色として使われるオレンジ色(メインビジュアルにも)や、
雪が積もる寒そうな町に灯る、あたたかそうなランプやたいまつ。

生け贄ながらも健気に進むヒロインや、
寒い自然は厳しくともそこに住まう人々のあたたかさ。

過酷な雪国の状況に、オレンジ色のあたたかさが心地よかった。

 

●「とりもどそう、ボクたちのRPG」という開発理念について

クロノ・トリガー』のような、かつてのワクワクしながら遊んだRPGを作る。
と、言って開発がスタートした本作。

残念ながら、かつての名作のような凄みは感じられなかった。

 

かつての名作は、ハードの制約など物ともせず、
本当におもしろいものを作ろうと死に物狂いで突き詰めた結果、
これまで凄みのある名作として世に放たれてきた。

今作は、「必死に面白いものをつくってやろう」という気持ちよりか、
「かつての名作に似せようとしていることに執着してしまったのではないか?」、
とプレイしていて思った。

 

システムやグラフィック、BGM、演出のお決まりなど、ほとんどの要素は、
名作RPGにあるものを取り入れている。
ただ、そこには、模倣があるだけで、名作としての凄みは全くなかった。

BGMも、FFやクロノなどのおなじみBGMに旋律を被せているところがあった。
そこはオリジナルタイトルとして、『セツナ』のBGMを突き詰めて、
新しく名曲を生み出して欲しかった。

 

Vita版はちょっとイライラするレベルの画面カクつきがある

ネットで騒がれていたとおり。
PS4版をおすすめします。