『STEINS;GATE』の要点レビュー
■STEINS;GATE
発売:5pb. 開発:5pb. × Nitroplus
オリジナル版発売日:2009年10月15日 プレイハード:PS Vita(2013年発売)
プレイ時間:39時間25分(全エンディングコンプ)
●制作側も、主人公も、諦めない、真面目で泣ける物語
なんといっても、このゲームはストーリーが全てだと思います。
(というより、ノベルゲームはストーリーが全てな気もしますが)
序盤からたくさんの伏線を仕込み、しこたま仕込み、
ときには伏線の中にさらに伏線も仕込んでいく。
ストーリーが進んで、たっくさんの伏線をすべて広げ終わった後に、
「さぁ、」と言って、感情有るストーリーと共に、粛々と全ての伏線を回収し始める。
どの伏線回収も無理がなく、毎回あっけにとられる。
すべて広げて、ちゃんと全部たたんでいく、その様相は気持ちがいいくらい。
ストーリーの細部、どこにもごまかしはなく、
「な...あそこでオマエは死んだはずじゃ...」に対して
「主人公だから、実は生きていたんです〜」
みたいな、JRPGによくある興ざめな展開はない。
一つ一つのストーリー展開がちゃんと理不尽で、
でもその理不尽を全部一つ一つ丁寧に、そして真面目に、遊び手を裏切ることなく解決していく。
ただ唯一、Trueエンドのラストシーンだけに、奇跡のような、ご都合主義とも言えてしまう現象がある。
それでも「うわ、結局最後はご都合主義か」とは全く思うことはなく、
それまでのストーリー展開の感情の高まりから、「ここまでやったんだから、もう幸せになってよかった」
と思わせてしまうことに成功していて、逆にそれが言い訳のない感涙のストーリーを構築する、いいスパイスになっていた。